査定書とは
査定書(査定報告書)は不動産会社が物件を調査して、査定価格とその根拠をまとめた、書面です。会社によって、書式や詳しさは、異なりますが、売主にとって、売却の方針を決める、重要な資料です。
訪問査定の後、数日で査定書が提示されるのが、一般的です。机上査定では、簡易的な、書面やメールでの回答になる場合があります。
査定書に記載される主な内容
- 査定価格(価格の幅:最低〜最高、または、1つの価格)
- 物件の概要(所在地・面積・築年数・構造・登記情報など)
- 査定の方法と根拠(取引事例比較法・原価法など)
- 周辺の取引事例・売り出し事例
- 物件のプラス・マイナス要因(立地・接道・日当たり・建物の状態など)
- 売却の提案(売り出し価格・販売戦略・想定期間)
- 費用・手取りの試算(会社による)
記載内容が充実している査定書ほど、会社の取り組み姿勢が伝わります。
確認すべきポイント
- 査定価格の根拠が明確か(どの事例・どの方法を使ったのか)
- 参考にした事例が自分の物件と似た条件か(立地・広さ・築年数)
- プラス・マイナス要因の評価が妥当か
- 価格に幅があるか(1点の価格だけでなく、見込みの範囲)
- 売却の提案(期間・価格の見直し時期)が現実的か
- 査定額が周辺の売り出し価格と比べて、妥当か
根拠が曖昧で価格だけが、高い査定書は注意が必要です。
査定額の高低だけで、判断しない
複数社の査定書を比較すると、査定額に差が出ます。高い査定額は魅力的ですが、媒介契約を取るための、「高値提示」の場合があります。実際にその価格で売れなければ、値下げを、重ねることになり、結果的に売却が長引きます。
査定書では、金額だけでなく、根拠の質、事例の妥当性、販売計画の具体性を比較しましょう。詳しくは、査定を受けるときのポイントも、ご覧ください。
売却の提案の確認
査定書には、売却の提案が含まれる場合があります。たとえば、「売り出し価格は、○○万円」「販売期間の目安は3か月」「広告はポータルサイト・チラシ」といった、内容です。
提案が具体的で売主の事情(期限・希望価格・秘密保持)に配慮しているか、確認しましょう。「いつまでに、反響がなければ、価格を見直す」といった、出口戦略が示されているかも、重要です。
複数社の査定書を比較する方法
複数社の査定書を比べる際は一覧表を作ると、わかりやすくなります。
- 査定価格(最低・最高)
- 査定の手法・根拠
- 参考事例の数と質
- 売り出し価格の提案
- 想定する売却期間
- 担当者の対応(説明の丁寧さ・質問への回答)
比較の結果、最も納得感のある、会社に売却を依頼するのが、望ましいです。
モデルケース:査定書の根拠を確認して、会社を選んだ例(イメージ)
Rさんは、3社の査定書を受け取りました。A社は3,600万円(根拠が薄い)、B社は3,300万円(近隣の事例3件を詳細に記載)、C社は3,100万円(事例は少なめ)でした。
Rさんは、B社に事例の選び方を質問し、丁寧な説明を受けました。信頼できると、判断し、B社に売却を依頼しました。結果、3,250万円で成約しました。査定書の根拠を見極めることが会社選びの、決め手になった例です。