解体費用の考え方
解体費用は建物の規模や構造だけでなく、現場の条件によって、大きく変わります。一律の相場を断定することはできません。売却を検討する際には、解体費用を見積もり、更地渡しと、古家付きの、どちらが、有利かを、判断する材料にします。
解体費用は売却の手取りに、直接、影響するため、早めに、見積もりを、取りましょう。
費用を左右する要素
- 構造:木造は比較的、安く、鉄骨造・鉄筋コンクリート造は高くなる傾向
- 延床面積:面積が大きいほど、総額は増える
- 立地条件:前面道路が狭い・重機が入らない・隣家と近接している場合は手作業が増え、高くなる
- アスベスト:使用の有無・調査費・除去費が加算される
- 地中埋設物:基礎・浄化槽・井戸・ガラなどの、撤去費用が追加される
- 残置物の量:家財・不用品が多い場合は処分費用が加算される
- 付帯工事:塀・庭木・カーポート・物置などの、撤去費用
同じ延床面積でも、現場の条件によって、費用が倍近く、異なる場合があります。
見積もりの取り方
- 複数の解体業者(3社程度)に現地調査を依頼する
- 見積書の内訳(本体工事・廃棄物処理費・付帯工事・諸経費)を確認する
- アスベストの調査・除去費用が含まれているか、確認する
- 地中埋設物が見つかった場合の追加費用の扱いを、確認する
- 近隣への挨拶・道路使用許可などの手続きが、含まれるか、確認する
- 工期・支払い条件・保険(損害賠償保険)を確認する
金額だけでなく、業者の許可(建設業許可・解体工事業登録)・実績・対応の丁寧さも、確認しましょう。
解体費用と売却価格の比較
解体を行うか、判断する際は次の項目を比較します。
- 更地渡しの売却価格と古家付きの売却価格の差
- 解体費用
- 解体後の固定資産税の増額分
- 売却までの、期間とリスク
- 買取での売却価格
更地価格が古家付きより、解体費用以上に高く売れる場合は更地渡しが、有利になります。詳しくは、更地渡し、古家付き土地の項目をご覧ください。
補助金・税金
- 自治体の解体補助金:老朽空き家の解体費用の一部を補助する制度がある。年度・対象・補助額は自治体ごとに、異なる
- 譲渡費用:売却のために必要だった解体費用は一定の要件を満たせば、譲渡所得の計算で差し引ける場合がある
- 固定資産税:解体後は住宅用地特例が外れる(翌年の1月1日時点の状態で判断される)
補助金は解体の着工前に申請が必要な場合が多いです。詳しくは、解体に関する補助金制度の項目をご覧ください。
解体時期の固定資産税への影響
固定資産税は毎年1月1日時点の土地・建物の状況で課税されます。年内に建物を解体して、更地になった場合は翌年の1月1日時点で住宅用地特例が外れ、税額が増えます。解体の時期を年明け(1月以降)にずらすと、その年の税額の増加を1年間、先送りできる場合があります。
売却の時期と解体の時期を調整して、税負担を抑える方法もあります。税理士や不動産会社に相談しましょう。
モデルケース:相見積もりで、費用を抑えた例(イメージ)
Wさんは、築45年の木造住宅を解体して、更地で売却する予定でした。3社に見積もりを、依頼したところ、金額に大きな差がありました。最も高い業者は地中埋設物の追加費用をあらかじめ、含めた見積もりで、最も安い業者は追加費用の可能性を明記していました。
Wさんは、内訳を比較し、条件が明確で価格も妥当な、業者を選びました。工事中に地中から基礎が出ましたが、見積もりの条件内で対応でき、追加費用は最小限でした。内訳の比較がトラブル防止につながった例です。