更地渡しとは
更地渡しとは、土地の上に建っている、建物や庭木・塀などの、工作物をすべて、撤去し、更地の状態にして、買主に引き渡す方法です。売買契約書に「更地渡し」と定め、引き渡しまでに、売主が解体・撤去・整地を完了させる、という内容になります。
新築を建てたい買主や建売業者・ハウスメーカーにとっては、すぐに、建築計画を立てられるため、更地は魅力的です。
メリット
- 買主の層が広がり、売却しやすくなる(新築を建てたい個人・建築会社など)
- 更地の方が土地の形状・広さが、わかりやすく、価格が高く、評価される場合がある
- 解体後の地盤・地中埋設物の状況を確認できる
- 建物の契約不適合責任を負わなくて、済む
古家付きより、高い価格で売却できる場合があります。ただし、解体費用との比較が必要です。
デメリットと注意点
- 解体費用を先に負担する(売れなかった場合も費用は戻らない)
- 解体後に固定資産税・都市計画税の住宅用地特例が外れ、税額が増える(最大で約3〜6倍)
- 売却が長引くと、更地の管理(草刈り・不法投棄の対策)が必要になる
- 解体後に地中埋設物(浄化槽・基礎・ガラなど)が見つかる場合がある
- 解体に時間がかかる(数週間〜数か月)
とくに、固定資産税の増額は売却が長引くほど、負担が大きくなります。詳しくは、固定資産税の住宅用地特例と空き家の項目をご覧ください。
契約後に解体する方法
売却前に解体するリスクを避けるために買主が決まった後に売主が解体する(契約後解体)という、方法もあります。売買契約書に「売主は引き渡しまでに、建物を解体し、更地にして、引き渡す」と定めます。
この方法では、売却が決まってから、解体するため、解体費用の無駄や固定資産税の増額を避けられます。ただし、解体のスケジュールを引き渡し日までに、間に合わせる必要があります。
解体の手順
- 複数の解体業者から見積もりを、取る(内訳・アスベストの有無・産廃処分の費用を確認)
- 家財・残置物を撤去する
- 近隣へ挨拶し、工事の説明を行う
- 解体工事を実施する
- 整地・地中埋設物の確認を行う
- 取毀証明書を受け取り、建物滅失登記を申請する(1か月以内)
詳しくは、解体費用の考え方、建物滅失登記の項目をご覧ください。
古家付き・更地・買取の比較
- 古家付き:解体費用の負担がなく、手間が少ないが、価格は低め
- 更地:価格が高くなる可能性があるが、解体費用・税金の負担がある
- 買取:現況のまま、売却でき、手間は最も少ないが、価格は低め
物件の状況と売主の事情に合わせて、選びましょう。詳しくは、古家・空き家の売却のページをご覧ください。
モデルケース:契約後解体でリスクを避けた例(イメージ)
Uさんは、更地渡しで、売却したいと、考えましたが、解体後に売れなかった場合のリスクを懸念しました。不動産会社と相談し、古家付きで、売り出し、買主が決まった後に売主が解体する、契約後解体の方法を選びました。
買主が見つかり、契約を結んだ後、解体工事を実施しました。更地渡しの、メリットを得ながら、売れ残りの、リスクを避けられた例です。