登録免許税とは
登録免許税は不動産や会社などの登記を申請する際に課される国税です。登記の種類や不動産の価額に応じて、税額が決まります。納付は登記を申請する際に現金または収入印紙などで行います。
売却に関わる登記には、「所有権移転登記」「抵当権抹消登記」「住所・氏名変更登記」などがあります。それぞれ、登録免許税の額が異なります。
売主が負担する登録免許税
- 抵当権抹消登記:不動産1個につき、1,000円(土地と建物で2個の場合は2,000円)
- 住所・氏名変更登記:不動産1個につき、1,000円
- 相続登記(売却前に相続登記が必要な場合):不動産の価額の0.4%
抵当権抹消登記は住宅ローンを完済して、金融機関の抵当権を消すための登記です。決済の日に司法書士が手続きします。登録免許税は安価ですが、司法書士への報酬が別途かかります。
買主が負担する登録免許税
所有権移転登記の登録免許税は不動産を取得する買主が負担するのが、一般的です。税額は固定資産税評価額に税率を乗じて、算出します。土地の売買による移転登記には、軽減措置があり、税率が低くなっています(本来は2%)。建物については、居住用で一定の要件を満たす場合に軽減される場合があります。
売主はこの費用を負担する必要はありませんが、売買の条件として、費用の負担を取り決める場合は契約書で確認しましょう。
司法書士報酬との違い
登録免許税は国に納める税金です。一方、司法書士への報酬は登記の申請を代行してもらうための、手数料です。この2つは、別の費用です。
抵当権抹消登記の場合、司法書士報酬は登録免許税より高額になるのが、一般的です。売却時の費用として、合計の金額を不動産会社や司法書士に確認しておきましょう。
相続登記と登録免許税
相続した不動産を売却する場合、売却前に相続登記(所有者を亡くなった方から相続人へ変更する登記)が必要です。この登記の登録免許税は不動産の価額(固定資産税評価額)の0.4%です。
2024年4月から相続登記は義務化され、相続を知った日から3年以内に申請する必要があります。売却を前提に相続した不動産でも、登記を済ませることは売却の前提条件です。詳しくは、相続登記の義務化の項目をご覧ください。
モデルケース:売却時の登録免許税(イメージ)
住宅ローンが残る土地と建物を売却する場合、抵当権抹消登記の登録免許税は土地1個・建物1個で合計2,000円です。司法書士への報酬を1万円〜2万円と仮定すると、売主の登記関連の費用は合計で約1〜2万円です。
これに対して、買主が負担する所有権移転登記の費用は不動産の評価額によって、数十万円になることもあります。売主と買主で負担する費用が大きく異なる点を理解しておきましょう。
決済当日の登記手続きの流れ
決済の当日は司法書士が売主・買主・不動産会社の同席のもとで、必要な書類を確認します。売主からは、権利証(登記識別情報)、印鑑証明書、実印などを預かり、買主からは、必要書類と登記費用を預かります。
代金の授受が確認できたあと、司法書士は法務局へ所有権移転登記と抵当権抹消登記の申請を行います。申請後、登記が完了するまで、数日〜1週間程度かかります。売主が直接、法務局に行く必要はありません。
登記の完了後は新しい登記事項証明書や登記識別情報が買主に交付されます。売主としては、決済当日に必要な書類を漏れなく、司法書士に渡すことが重要です。