官民境界とは
土地の境界には、隣り合う、民有地どうしの境界(民民境界)と民有地と公有地との境界(官民境界)があります。官民境界は前面道路(市道・県道・国道)・水路・里道(赤道)・公園・河川などに、接する土地の境界です。
公有地は国・自治体が管理しているため、官民境界の確定には、管理者(道路管理者・河川管理者・財産管理者など)との、協議・立ち会いが、必要です。民民境界のように、所有者同士の話し合いだけでは、決められません。
官民境界の確定の流れ
- 土地家屋調査士が資料調査を行う(道路台帳・公図・過去の官民境界の確定図など)
- 管理者(さいたま市の担当窓口など)に官民境界の確定の申請・協議を申し込む
- 現地で管理者の担当者と立ち会い、境界を確認する
- 確定した、位置を図面にする
- 管理者と境界確定の協議書・図面を取り交わす(承認を得る)
- 境界標を設置する
管理者の審査・承認には、時間がかかる場合があります。通常、確定測量の期間の中で最も時間を要する工程です。
官民境界が問題になる場面
- 前面道路が私道でなく、公道(市道など)の場合
- 敷地が水路・河川・公園に接している場合
- 道路の拡幅・位置指定の経緯がある土地
- 古い土地で官民境界の資料が乏しい場合
- 道路境界の杭が失われている場合
道路が4メートル未満の場合はセットバック(道路中心から2メートルの後退)の問題もあわせて、確認が必要です。詳しくは、セットバックの項目をご覧ください。
売却への影響
- 買主が官民境界の確定(確定測量図)を条件とする場合は売却の前に確定が必要
- 未確定のまま、売却する場合は価格の調整・契約内容(特約)の検討が必要
- 確定の結果、敷地面積が変わる場合がある(道路との境界の位置による)
- 越境(塀・植栽・排水管など)が見つかる場合がある
期間・費用を抑える工夫
官民境界の確定には、管理者との、調整に時間がかかるため、売却を決めたら、早めに、土地家屋調査士に相談しましょう。過去に官民境界を確定した、図面(購入時・分譲時の書類)が残っている場合はその資料を活用して、手続きを、簡略化できる場合があります。
また、売却活動と並行して、官民境界の確定を進めることで、全体のスケジュールを短縮できます。買主が見つかる頃には、確定測量図が完成している、状態を目指しましょう。
モデルケース:官民境界を確定して、売却した例(イメージ)
Ssさんは、市道に面した、土地を売却する予定でした。購入時の図面には、官民境界の確定の記載がなく、不動産会社に相談したところ、確定測量で官民境界の確定が必要とわかりました。
土地家屋調査士が市の担当窓口と協議を進め、数か月で官民境界が確定しました。確定測量図がそろい、買主に安心して、購入してもらえました。早めに、動いたことがスムーズな売却につながった例です。