分筆とは
土地の登記では、土地は「筆」という単位で数えられます。広い土地を複数に分ける場合、法務局に分筆登記を申請し、1筆を2筆以上に分割します。分筆後はそれぞれの土地に新しい地番が付き、別々に売却・相続・担保にできます。
逆に複数の土地を1つにまとめる登記は合筆(がっぴつ)といいます。
分筆が必要になる場面
- 広い土地の一部だけを、売却したい
- 1つの土地を複数の区画に分けて、分譲したい
- 相続で土地を複数の相続人に分けたい(現物分割)
- 土地の一部に建物があり、一部を売却したい
- 金融機関の担保設定を一部に限定したい
詳しくは、共有物の分割の項目もご覧ください。
分筆の流れ
- 土地家屋調査士に相談・依頼する
- 資料調査・現地調査・確定測量(隣地・官公庁の立ち会い・境界確認)
- 分筆後の土地の形状・面積を検討する(接道・最低敷地面積など)
- 分筆登記を法務局に申請する(土地家屋調査士)
- 登記完了後、新しい地番・登記簿が作成される
- 抵当権が設定されている場合は金融機関の承諾・手続きが、必要
詳しくは、確定測量の項目をご覧ください。
注意点
- 接道義務:分筆した、各土地が建築基準法上の道路に2メートル以上、接していないと、建物を建てられない場合がある
- 最低敷地面積:自治体が最低敷地面積を定めている場合、分筆後の面積が下回ると、建築できない
- 旗竿地・不整形地になる:売却しにくくなる場合がある
- 抵当権・賃借権などが、ある場合:権利関係の調整が必要
- 費用・期間:確定測量+分筆登記で数か月・数十万円以上、かかる場合がある(土地の条件による)
分筆の前に建築・売却の計画を不動産会社・土地家屋調査士に相談しましょう。詳しくは、接道義務の項目をご覧ください。
費用・税金
- 測量費・分筆登記の報酬(土地家屋調査士)
- 登録免許税:分筆登記は土地1筆あたり、1,000円(分筆後の筆数に応じて、計算)
- 売却した場合:譲渡所得税(一部の売却でも、取得費は面積按分して、計算)
取得費の計算は複雑です。詳しくは、譲渡所得の計算方法の項目をご覧ください。
モデルケース:一部を分筆して、売却した例(イメージ)
Vvさんは、広い敷地の一部が使われておらず、その部分だけを、売却したいと、考えました。不動産会社に相談し、土地家屋調査士に分筆の可否・費用を確認しました。
接道・最低敷地面積を確認した上で分筆登記を行い、空いた部分を売却しました。残った土地は自宅として、引き続き、利用できました。計画的な、分筆が有効だった例です。