空き家の管理義務とは
空き家の所有者はその空き家が周辺に悪影響を及ぼさないよう、適切に管理する責任を負っています。この責任は複数の法律に基づいています。
- 民法(工作物責任・所有者責任):建物の管理の瑕疵により、他人に損害を与えた場合の賠償責任
- 空家法:所有者に適切な管理の努力義務。特定空き家・管理不全空家に対する、行政措置
- 条例:自治体の空き家条例により、独自の管理義務・措置が定められている場合がある
管理の責任は相続した空き家でも、同様です。相続登記が未了でも、管理責任はあります。
具体的な管理の内容
- 定期的な見回り(月1回程度)・換気・通水
- 屋根・外壁・塀・雨どいなどの、点検・補修
- 庭木の剪定・草刈り・雑草対策
- ごみ・不用品の撤去・不法投棄の防止
- 施錠・防犯対策(窓・玄関の確認)
- 害虫・害獣の対策(シロアリ・ネズミなど)
- 郵便物の整理・ポストの管理
管理を怠ると、劣化が進み、修繕費・解体費が増えます。
管理を怠った場合の不利益
- 損害賠償:倒壊・落下・火災などで、他人に損害を与えた場合の賠償責任
- 行政指導:特定空き家・管理不全空家として、助言・指導・勧告・命令を受ける
- 固定資産税:勧告を受けると、住宅用地特例が解除され、税額が増える
- 行政代執行:命令に従わない場合に強制解体され、費用を請求される
- 資産価値の低下:劣化が進み、売却価格が下がる
詳しくは、特定空き家、空家等対策特別措置法の項目をご覧ください。
遠方に住んでいる場合
遠方に住んでいると、定期的な、見回りが、難しく、管理が行き届きません。次のような方法で負担を軽減できます。
- 管理代行サービス:専門業者が定期的に見回り・清掃・報告を行う
- 近隣の知人・親族に協力を依頼する(責任の所在に注意)
- 売却する:管理の負担をなくす根本的な、解決策
- 解体する:建物の管理リスクをなくす(固定資産税に注意)
詳しくは、空き家の管理代行サービスの項目をご覧ください。
売却による解決
管理の負担から解放される、最も確実な方法は売却です。空き家が老朽化する前に古家付き・現況渡し・買取などで、売却すれば、管理責任を買主に引き継げます。
相続した空き家は3,000万円特別控除の特例を使える場合もあります。詳しくは、相続空き家の3,000万円特別控除の項目をご覧ください。
モデルケース:管理代行を利用して、売却まで管理した例(イメージ)
Aさんは、遠方に住み、相続した空き家の管理が難しい状況でした。管理代行サービスを利用し、月1回の見回り・換気・清掃を依頼しました。報告書が届くため、状態を把握できました。
売却活動中も管理を続けたため、内覧時の印象も保たれ、約3か月で売却が成立しました。管理代行が売却までの、橋渡しに、なった例です。