空き家と火災保険
住宅用の火災保険は通常、「居住用」の建物を対象に契約されています。人が住まなくなると、建物の使用状況が変わり、保険会社の引受条件が変わる場合があります。
空き家になった場合に保険会社に通知しないまま、放置すると、事故(火災・水害など)が発生しても、保険金が支払われない、または、減額される、おそれが、あります。契約している保険会社に空き家になる旨を連絡し、取り扱いを、確認することが大切です。
空き家特有のリスク
- 放火:人の出入りが、ない家は狙われやすい
- 漏水・水漏れ:配管の劣化・凍結による、破裂が発見されにくい
- 台風・大雨:屋根・外壁の損傷が放置され、被害が拡大する
- 不法侵入・盗難:窓の破損・施錠の不備
- 動物の侵入・シロアリ:建物の劣化が進む
- 近隣への、延焼・被害:火災・倒壊が近隣に及ぶ
これらのリスクに備えるため、保険の見直しと、定期的な管理が重要です。
保険の選択肢
- 現在の火災保険を継続する:空き家になる旨を保険会社に通知し、継続の可否・条件を確認する
- 空き家向けの保険に切り替える:空き家専用の火災保険・特約がある保険会社もある。補償範囲・保険料が異なる
- 売却・解体までの期間限定で加入する
- 管理状況に応じて、補償内容を見直す(水災・盗難など)
売却までの期間が短い場合は現在の保険を継続し、引き渡し後に解約する方法もあります。
売却との関係
売却の契約から引き渡しまでの間(通常、1〜2か月)に火災などで、物件が損傷した場合に備えて、火災保険は引き渡しの日まで継続しておくことが安全です。引き渡し後に解約します。
売買契約書の危険負担の条項で引き渡し前の損害は売主の責任で修復する、と定められる場合が多いため、保険が継続していれば、修復費用をまかなえます。詳しくは、危険負担の項目をご覧ください。
解約のタイミングと返戻金
火災保険の解約のタイミングは売却の引き渡し日以降です。長期契約(5年・10年)の火災保険は解約時に未経過分の保険料が返戻される場合があります。返戻金の有無・金額は契約内容によって、異なります。
詳しくは、火災保険の解約と返戻金の項目をご覧ください。
管理でできる対策
- 定期的な見回り・換気・通水(月1回程度)
- 漏水対策:長期不在の場合は元栓を閉める・水抜きをする
- 防犯対策:施錠の確認・防犯カメラ・センサーライトの設置
- 電気のブレーカー:火災防止のため、必要でなければ、落とす(冷蔵庫・防犯機器を除く)
- 庭木・雑草の管理:延焼・不法投棄の防止
- 近隣への連絡先の共有:異常を発見した際に連絡してもらえる体制
管理代行サービスを利用すれば、定期的な点検を任せられます。詳しくは、空き家の管理代行サービスの項目をご覧ください。
モデルケース:保険の見直しで、備えた例(イメージ)
Cさんは、親が亡くなり、実家が空き家になりました。火災保険は親の名義のまま、続いていましたが、保険会社に確認したところ、空き家の場合は取り扱いが、変わることがわかりました。
Cさんは、相続手続きを、経て、保険の契約者を変更し、空き家としての、条件で継続しました。売却が決まるまでの、数か月間、補償を維持できました。保険の確認が万一の備えに、なった例です。