土地を高く売るポイント③ 境界を確定する
境界が確定していない土地は買主に敬遠されがちです。確定測量図や筆界確認書の整備方法を解説します。
なぜ境界確定が必要なのか
土地を高く売るためには、土地を売りやすい状態にしておくという点が重要です。売りやすい土地というのは、境界が確定していることが条件の一つになります。そもそも売主には境界の明示義務がありますので、原則として境界は確定している必要があります。ただ、隣地所有者との間で境界が確定できない場合でも、買主の了解が取れれば土地そのものを売却することは可能です。
しかしながら、買主からすると、境界があいまいな土地を積極的に買う気にはなれません。境界が確定していないということは、そもそも売却する土地の範囲が定まっていないと言い換えることもできます。買主からすれば、「ここを売ります」ではなく、「この辺を売ります」と言われているようなものです。境界に関しては、裁判事件となることも多いため、境界が確定していない土地はそもそも購入しない人も多いです。そのため、きちんと境界を確定し、買主が安心して土地を購入できるような状態にすることが高く売るための第一歩になります。
境界を確認・確定する方法
境界は、所有している土地に「確定測量図」や「確定実測図」のような「確定○○図」という名称の図面があれば、境界は確定しています。確定測量図には、境界鋲が記載されています。確定測量図があったら、本当にその土地に図面に記載されている通りの境界鋲があるかどうかを確認するようにしてください。境界鋲は、道路工事等の影響で、たまに紛失して無くなってしまっているケースがあります。このことを「境界鋲が飛ぶ」というような表現をすることがあります。境界鋲が飛んでいるときは、隣地所有者との立ち合いの元、復旧する作業が必要になります。復旧は測量会社に依頼するようにしてください。
また、境界が確定していない場合も、測量会社に境界確定を依頼します。境界は隣地所有者との立ち合いのもと、確定作業を行います。隣地所有者との合意を得たら、その証として隣地所有者との間で「筆界確認書」と呼ばれる覚書を締結します。筆界確認書は、実印での押印を行い、印鑑証明書も添付しておきます。なお、筆界確認書は民有地との境で作成します。民有地との境を民々境(ミンミンサカイ)と呼びます。それに対して道路等の公共用地との境を官民境(カンミンサカイ)と呼びます。官民境では、筆界確認書の締結というのはありません。官民境は、境界が確定すると、道路管理者(市道なら市、県道なら県)が境界査定書という名の書類を保管します。
境界確定にかかる期間と費用
境界が未確定の場合には、民々境および官民境の境界を確定します。境界を完全に確定するには、半年以上時間がかかる場合があります。特に、官民の境界確定には時間がかかるため、早めに準備をする必要があります。境界が未確定の物件を売却する場合には、まずは境界の確定から行うようにしましょう。
なお、土地の売却に当たり要した測量費に関しては、土地を売却後、確定申告で不動産所得を計算する際の必要諸経費となります。測量費を支払ったことを示す領収書等は、節税になるため必ず保管するようにしてください。
他のポイントも見る
古家があれば取り壊す
更地が最も売りやすい状態です。古家や物置などは取り壊してから売却しましょう。
値上がり基調のときに売る
値上がり基調のタイミングで売却すれば、土地はより高く売れます。
越境の覚書を締結する
境界を確定すると新たに見えてくる「越境」の問題に備えます。
土壌汚染調査をする
買主がリスクを感じやすい土壌汚染の有無を調査しておきます。
過去の利用履歴を明らかにしておく
地中障害物への不安に備え、土地の過去の利用履歴を整理します。
隣地を買い増ししてから売る
隣地を買い増ししてまとめて売却すると高く売れる場合があります。
分けて一部を売る
中途半端に広い土地は分筆して一部を売却するのも一つの方法です。
良い不動産会社を選ぶ
頑張って売却活動をしてくれる不動産会社選びも重要です。