土地を高く売るポイント④ 越境の覚書を締結する

境界確定後に問題となりやすいのが「越境」です。覚書に盛り込むべき内容と締結のポイントを解説します。

土地の越境問題

越境とは何か

境界は確定することで別の問題も生まれます。それは「越境」の問題です。越境とは、空間の上下に渡り、モノが境界ラインを越えて相手方の敷地に侵入してしまっていることを指します。具体的な越境物としては、庭木の枝や根、空調の室外機、屋根や雨樋等の建物の一部、ブロック塀、擁壁の基礎等があります。越境は、まず相手方から越境されている場合と、自分が相手方に越境してしまっている場合があります。

土地を売却する場合は、原則として越境はない方が望ましいです。木の枝等の簡単に是正できる越境については、売却前に越境を解消してしまうことをお勧めします。但し、擁壁の基礎部分やコンクリート基礎の越境等は、簡単に越境を是正できません。このような越境に関しては、売却前にあらかじめ隣地所有者との間で「越境の覚書」を締結しておきます。

越境の覚書に入れるべき3つのポイント

越境の覚書には、内容に以下の3点を入れておくことがポイントです。

  • 図面を添付し越境の内容をお互いに確認する。
  • 一方が再建築等を行うタイミングで、自分が越境している部分を是正する。
  • 越境の内容をそれぞれ第三者に物件を売却したときも承継させる。

更地を売却する場合は、自分の土地に建物が無いため、越境を隣地から受けているケースが多いと思われます。相手方から受けている越境については、相手が建物等を取り壊す際、是正することを締結しておくと、買主も越境物があっても安心して購入することができます。境界が未確定の人は、隣地所有者に筆界確認書へのハンコをもらうと同時に、越境の覚書についてもハンコをもらっておくのが良いでしょう。

所有権があいまいな越境物の注意点

なお、良くある越境に、隣地との境にブロック塀を作り、その中心に境界鋲を打っているため、ブロック塀が越境していることがあります。この場合、コンクリート塀については、まず所有がどちらのものかきちんと確認するようにしてください。越境してしまっているコンクリート塀の所有権ははっきりさせておくことが重要です。例えば、売却後、コンクリート塀が崩落したときに、修繕はどちらで行うのかは、所有権がどちらにあるのかによって決まってきます。コンクリート塀が自分のものである場合、コンクリートの所有権は越境したまま買主に引き継がれることになります。この場合、買主にも、越境しているブロック塀の所有権は買主に移ると認識してもらってから売却することが重要です。

越境の覚書に関しては、境界の明示とは異なり、売主の義務とはなっていません。但し、越境の覚書は、買主が安心して購入できることになるため、土地を売却する上での付加価値となります。プロの不動産会社は、土地の売却前に、筆界確認書と越境の覚書の締結をセットで整備し、土地を売りやすい状態に仕上げます。土地を一つの商品として磨き上げるには、筆界確認書と越境の覚書の整備を行っておきましょう。

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